新NISAが気になります!
2024年から開始されますしね。ところでこれまでのNISA制度は活用されていますか?
いえ、実は活用できてないんです・・・
落ち込むことはありませんよ!NISA制度がきっかけで投資に興味を持たれる方は徐々に増えていますが「今さら遅い」なんてことはありませんので!
そう言ってもらえると気が楽になります
では「そもそもNISAとは?」というところから解説していきます
お願いします!
NISA制度とは?
ところで何でNISAに興味を持ち始めたんですか?
友だちからNISAを始めればお金が増えるって聞いたので!
なるほど・・・確かに増えることもありますが、反対に減る可能性もありますよ?
えっ?!でもめったにないですよね、減ることなんて・・・
いえ、そんなことはないですよ。というより投資をするなら「減るかもしれない」という覚悟をもっておいた方がいいです!
減る可能性があるならやりたくないかも。
そうなんです、日本は特に義務教育でも投資について触れないようになっていました。それどころか、お金を儲けるのは「悪」という印象を根付かされていました。
確かにそういうイメージあります。
国のお金を動かせる政府や、国民の預貯金を動かせる金融機関は「投資は危ない」と思っている国民感情とは裏腹に、昔から自分たちだけバンバン投資をして資産を増やしていました。
そうなんですか!?
はい、ところが景気後退もあり、国民から様々な不平不満の声が増え過ぎて「自分たちの老後のお金くらい、自分たちで準備してくれよ!」と言わんばかりに個人投資を勧めるようになりました。
えぇ~ひどいですね!
かなり歪曲した表現ですが、おおむねこんな理解で問題ありません。
それで投資を始める人が増えたってわけですね?
いえ、そうでもなかったんです。さんざん「投資は危ない、お金は銀行に預けるもの」と教育され、信じ込まされた保守的な国民が、簡単に個人投資を始められるわけがありません。
確かに、投資の始め方もわからないですし。
それでも国民に投資を始めさせたい政府は、昔からイギリスで取り組まれていた「ある制度」を日本版に改良(改悪?)して持ち込むことにしました。それがNISA制度です。
そうだったんですね!じゃぁNISA制度は国の優しさなんですね!
そうとも言えますね。では続いてNISA制度の内容について確認していきましょう。
非課税制度のこと
先ほど、投資をしたらお金が増えるというお話がありました。実はその増えた分に対して通常は約20%の税金を支払わなければいけません。※正確には20.315%(所得税15%、住民税5%、復興税0.315%)ですが「約20%引かれる」で問題ありません。
えっ?!そうなんですか?
はい。例えば100万円を投資して110万円になったら10万円が増えた分です。この10万円の20%なので2万円が税金です。つまり投資したお金を引き出せるのは108万円となります。
なるほどね~。それでも8万円増えてると思うと全然いいんですけどね。
でも、税金払わなくてもいいなら払いたくないですよね?
それはもちろん、そうです。
それを可能にするのがNISA制度です。
そういうことか~。それは嬉しいことですね!
NISA制度の種類
2014年から開始されたNISA制度は2023年までに「一般NISA」「つみたてNISA」「ジュニアNISA」と種類を増やしました。
そんないろいろあるんですね。どれがいいんですか?
まず、これら現在のNISA制度では同時に複数利用することができず、またジュニアNISAは子ども名義の証券口座が必要になります。
じゃぁどれかひとつなんですね。
はい、ご自身で始める場合には「一般NISA」か「つみたてNISA」から選ぶことになります。
わたしはよくわかってない初心者なので一般NISAがいいかな
いえ、それはちょっと違います。一般NISAの「一般」とは本来、付いていない名称でして…。つみたてNISAが後から誕生して、呼び分けるために「一般」と付いているだけです。
えっ?じゃぁ一般NISAは初心者向けではないんですか?
どちらかというとそうですね!一般というと「誰にでも」と誤解されそうですが、投資の難易度は「一般NISA」の方が高く、初心者向けには「つみたてNISA」の方をお勧めします。
危ない、危ない!それならみんながやってるのは「つみたてNISA」なんですね?
これがそうでもない現状なんです。
えぇ~っ!わからなくなってきたー!!
そこはあまり深く考えなくても大丈夫です。単純に2014年に誕生した「一般NISA」に対して2018年に後発した「つみたてNISA」は期間が短いこともあります。また大きな要因は「投資に抵抗のない人向け」の一般NISAが浸透しやすく、その人たちからすると「つみたてNISA」は物足りなかったということでしょうか。
へぇ~、プロ向けの一般NISAと素人向けのつみたてNISAって感じですね!
そういう認識でいいと思います。とはいえ近年は段々つみたてNISA比率が上がってきて、45%くらいになっています。
ほとんど半々ですね!じゃぁつみたてNISAについて教えてください。何が初心者向けなんですか?
前提として、つみたてNISAを使って買える銘柄はとても絞られています。それは比較的ローリスクで、政府から見てよほど目減りすることはないだろうという内容になっています。
銘柄って投資する商品みたいなものですよね?
そうですね!
それがローリスクなものに絞られてるなら確かに安心して始められそうです。
そうですね、そして投資初心者にとって一番気を付けなければいけないのはギャンブル的になってしまうこと!特にネット証券(ネット上で完結できる)による投資では、銀行口座に預け入れる感覚で出来てしまいます。それが通常の銀行口座とは比べ物にならないほど増えることも珍しくありません。
やっぱりそうなんだ!早くたくさん投資したいな。
それが危険なんです!投資は投資です。減ってしまう可能性は十分にありえます。少しの投資経験をしたからといって、あるタイミングで多額の投資をしてしまうことは非常にハイリスクになってしまいます。
やっぱり投資は危ないんですね。
いえ、安心してください。そのハイリスクな投資ができないようになっているのが「つみたてNISA」です。投資できるのは1年間で40万円を上限としています。月にすると33,333円。これくらいだったら、もし目減りしてしまっても生活が立ち行かなくなるほどではないですよね。
確かに!ちゃんと考えられてるんですね。
ちなみに1年間で40万円を投資できますが、投資期間は20年に限定されています。厳密には20年経過する前に制度が「新NISA」に変わるので関係なくなりますが・・・
ってことは40万円×20年で800万円も投資できる制度だったんですね!
その通りです。そしてNISAによる非課税期間は20年、つまり投資して運用しはじめて20年間で増えた分には税金がかかりませんが、その後は通常の投資になりますので税金がかかってきます。
う~ん、ちょっと難しくなってきましたけど、とにかく期間限定ってことですね?
はい、ただ期間限定というのは政府の都合によるものが大きいんです。非課税期間は国に税金が支払われないですからね。
なるほどね~
で、政府都合の制度にはやっぱり納得できない人たちが「非課税期間を限定するな」とか「年間40万円じゃ少ない」などと声を上げ始めたんです。
わたしはまだよくわかってないですけど、そこが引っかかるポイントだったんですね!
2024年から始まる新NISA
そこで新NISAの登場です。
やっときましたね、新NISA!
従来のNISA制度は非課税期間を20年と限定していました。それが無期限になります!
えぇーっ?!それはすごい!増えた分に対する税金が一生かからないってことですよね?
そうです、実はNISA制度の参考にしたイギリスの制度はそもそも無期限なんです。
なるほどね~だから政府都合なんだ
そして2023年12月までは「一般NISA」と呼ばれていたものが「成長投資枠」となります。また「つみたてNISA」と呼ばれていたものは「つみたて投資枠」となります。
ちょっと名称が変わるんですね。でも「つみたて」って言葉が使われてるので分かりますよ!「つみたて投資枠」を使えばいいんですよね?
そこはちょっと制度が変わりました。ひとりでどちらも使えるようになりました。
えぇーっ?!そこ変わっちゃうんですね!わたしみたいな投資初心者でも上級者向けの投資が出来ちゃうんですか・・・
そうなんです。そこが少し危険度が増してしまったところでして。その内容も解説していきましょう!
う~何だか危ないかもしれないので、もう少し教えてください。
新NISAの限度額
それでは新NISAについて解説します。まず年間の買い付け限度額は「成長投資枠」で240万円、「つみたて投資枠」で120万円になりました。
結構増えましたね!つみたてNISAにあたる「つみたて投資枠」だけでも3倍の120万円!?
そうですね、一般NISAにあたる「成長投資枠」は元々年間120万円が限度額でしたので2倍になりましたね。
新NISAではどちらも使えるってことは、年間360万円が限度額ってことですか!?
そうなりますね、月割りすると30万円です。
いやいや毎月30万円も投資できる人って・・・
そう多くはないですよね。さらにご夫婦で考えると月60万円ですからね!
限度額、急に上げ過ぎじゃないですか?
制度変更に至った経緯は分かりませんが、そうしてほしいという声もあったんでしょう。ただ、多くの家計管理をお任せいただいている身からしますと、これだけ限度額を上げてしまうと一気に、無理に投資してしまう人も出て来てしまうだろうなと心配しています。
そうでしょうね、上限があるようでないようなものですよね?
そしてもうひとつ気をつけるべきなのが生涯の限度額です。
生涯の限度額??
はい、年間の限度額は一般家庭ではほぼ「限度額なし」くらい引き上げられましたし、買い付けも運用も無期限になりました。そして生涯の限度額は1,800万円、そのうち成長投資枠は1,200万円と定められました。※新NISAでは売却すれば買い付け可能枠の再利用が可能です。
えーっと・・・金額が大き過ぎて分かりませんが、そんなに買い付けできるってことですか?
そうですね、やり様によっては上限なしです。仮にまとまった資産があるとか、頑張って貯蓄を切り崩すとかで、買い付け限度額まで投資してしまったら、早々に買い付け期間に一旦終わりが来ます。が、売却すればまた買い付け可能枠を再利用できてしまいます。
確かに・・・元々800万円が限度だったと思えば、すごく増えてますけど、お金がある人は注意が必要ですね。
そうなんです、毎月30万円の買い付けをしたら5年で一旦終了です。そのあとの運用は無期限なので、その時点では問題ありませんが高値掴みをしてしまう可能性が高くなります。
高値掴み・・・確か高いときに投資し過ぎると、そのあと株価が下がる一方で大変なことになるっていうことですよね?
その通りです。気を付けてもらいたいポイントです。
わたしみたいに限度額まで投資することができない場合は悩まなくて良さそうですけど、お金がある人にとっては危険な制度になったんですね。
新NISAは本当に注意が必要な制度になります。限度額が無いのと同じということは、裏を返せば投資する金額をご自身で判断しなければいけなくなったという事です。
確かに!!わたし、いくら投資すればいいんだろう・・・
できる限りローリスクで投資をするなら、様々な条件でリスク分散する必要があります。その大きなひとつとして時間の分散があります。なるべく長い期間に分けて投資する方がリスク分散されます。
なるほど、そうなんですね!
ただ分散が無期限に出来てしまいます。ということは投資する金額に下限も上限もないという事です。もっと言ってしまえば、多くの方にとって基準がなくなったのが新NISA制度です。
う~ん、やっぱり投資ってひとりで考えるには難しすぎる・・・
まとめ
ということで、かなりざっくりですが新NISAについて解説しました。
2023年12月までのNISAでは何も考えずに満額買い付けをしても、多くの方は問題なかったと思います。
目減りを覚悟できるなら上限まで投資するべきなのが現在のNISAでしたよね。
はい、しかし新NISAは上限額が引き上げられ、買い付け期間も無期限となったため、考え方としては「買い付け金額は上限も下限もなくなった」ということになります。
ちょっと不安もありますけど、やっぱり投資したいです。失敗しない為にわたしはどうしたらいいでしょうか?
まずは数年先、数十年先を見据えた投資計画をしっかり立てることをお勧めします。
確かにそうですね。でも投資計画なんて立てられる自信ないですよ。
大丈夫です。私たちFPサロンゆとりPACSは計画書の作成をメインサービスのひとつとしています。迷われたらまずお気軽にご相談ください。
いろいろ教えてもらいましたけど、わたしはいくら新NISAで投資すればいいのか不安になってきました。わたしの計画書を作成してもらってもいいですか?
はい、もちろんです。ご要望に応じるため様々なサービスをご用意しています。どのサービスが最適か、選んでいただいて構いません。そのあたりのご説明もしっかり行いますので、まずは下の「お問い合わせはコチラ」からお問い合わせフォームへジャンプしてください。フォームではお名前、メールアドレス、主なご相談内容を簡単にご入力の上、送信ください。
最後まで熟読いただき
ありがとうございました。
コメント